組版について


究極は好みです


組版(くみはん)とは、原稿及びレイアウト(デザイン)の指定に従って,文字・図版・写真などを配置する作業の総称。(Wikipediaより)
ここではWordの「書式設定」、一太郎の文書スタイル等で決定される本文のデザインについて説明します。

一番早い方法

参考にしたい歌集の余白や行間を定規で測り、それを反映させてみることです。独創的な組版には著作権が認められることがありますので、その点には注意しましょう。

一から作る場合

A5変更前
A6変更前
上の画像はA5の、下の画像はA6の私が個人的に感じる「小説に適したスタイル」にした場合の誌面です。
それぞれの一太郎における文書スタイルは
A5変更前スタイル
A6変更前スタイル
ですがこれだと
1.ノド(閉じる側)の余白が詰まりすぎていて本にした時に文章が見えなくなる可能性がある
2.小口(開く側)の余白が詰まりすぎていて読む時にページをめくる指が行にかかる可能性がある
3.行間が狭い
4.(とくにA5では)フォントが小さい
ので変更します。
1.ノド側は最低でも20mmは取る(場合によっては25mm以上)
2.小口の余白は15mm以上にする
3.行間を広げる
4.フォントのサイズを大きくする
5.A5は2段組から1段組にする
変更したものがこれです。
A5変更後
A6変更後
一太郎側の設定では
A5変更後スタイル
A6変更後スタイル
フォントの大きさはA5が12ポイント、A6が9ポイントです。本当はA6でももう少し大きなほうが好ましいとも思っているのですが、一行表示にこだわった場合上下の余白を減らさなければならずそうすると細長い印象を与えてしまう可能性があるので。
余白に関しては注意点があって、印刷所や原稿の状態によってはさらに余白をつけなければならないことです。
◆紙の幅いっぱいにまで飾り罫がある
◆本来マンガ原稿・イラスト原稿しか受け付けていないプランに申し込もうとしている
…等の場合には「本のサイズで原稿を書きそれをPDF化したもの」ではダメです。詳しくは各印刷所の原稿作成に関するサイトページを見てみるか問い合わせをしてみましょう。
例に挙げた画像でもまだ行間がせまいし1ページに短歌をつめこんでいるので、あとは自分の好みや手に取ってほしい層の好みを反映していけばいいと思います。

フォントの大きさ

ヒトは大きさを比べるときに近くのものと無意識に比べてみる習性があります(エビングハウス錯視やデルブーフ錯視がそうですね)。行間を開けるとその習性により文字が小さく見えてしまうので、行間を多くとる場合はフォントサイズは大きくした方がいいと思います。

組版の正解は?

それがわかれば以前行ったアンケートの問3のように誰も悩んだりはしないでしょう。好みを追求するか、手に取ってもらいやすさを取るか、全ては作るあなた次第です。



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